ptsdは過去の恐怖が引き起こす【過去からの脱却】

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紛争やテロ、暴力に起因

ptsdとは、心的外傷後ストレス障害の略称です。戦争や事故・自然災害・事件などによって命の危険にさらされたり、重症を負ったりした人が後になって発症する心の病気です。自分が被害者でなくても、目の前で他人が被害にあったのを目撃したことでptsdを発症する人もいます。この名称が一般的に使われるようになったのは比較的新しい時代になってからのことですが、昔も別の名前でこの病気のことが報告されていました。ptsdが話題となるのはおもに戦乱や大きな災害のときですが、虐待された子どもや性暴力を受けた女性、また事件や事故でなくても家族や親友などを亡くした人にしばしばみられます。愛する人との死別などに起因するトラウマは時間の経過とともにだんだんと癒されていくことがほとんどですが、ptsdの患者はそのトラウマがいつまでも癒されずに苦しむのが特徴です。その苦しみがあまりにひどいと、自分を守るために精神的な麻痺状態に陥るケースもあります。先の大戦が終結してから70年が過ぎても世の中には紛争やテロが絶えません。また、DV被害を受ける女性や虐待に遭う子どもも増加しています。こうした情勢から、今後ともptsdの患者は増えていくのではないかと予想されます。

薬物乱用の危険性も

通常のトラウマであれば、周りの人もそっとしておこうと考えるものです。しかしptsdの場合は、症状が進めば深刻な体の病気へとつながります。ptsd発症のきっかけとなったのと同じような状況に出会いそうになると、患者は無意識のうちにも必死にそれを避けようとします。そうしているうちに感情はだんだんと鈍って麻痺していき、やがて脳の機能がうまく働けなくなるのです。するとまず頭痛などの症状に襲われ、そこから頭だけでなく体のいろいろな部分が痛むようになったり、夜ごと悪夢に悩まされて不眠に陥ったりしてしまうのです。ptsd患者の多いアメリカでは、薬物が手に入れやすいためこうした状態から薬物乱用へと走ってしまう人も大勢います。日本でも麻薬とまではいかなくても、鎮痛剤などを乱用するケースが特に若者の間で増えています。しかし当然、薬物乱用ではptsdを改善できるはずはありません。ptsdが疑われる場合は精神科や心療内科などに相談し、医師や臨床心理士などの助けを借りて治療に取り組むことが必要です。